横光利一展実行委員会主催「新世紀の横光利一」
3月2日(土)-3月30日(土)
開館時間 | 午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで) |
観 覧 料 | 一般300円(団体20名様以上で一人200円) 中学生・高校生100円 *「震災を書く」展と同時開催 |
休 館 日 | 日曜日・月曜日・第4木曜日(3月28日) *3月21日(木・春分の日)は開館 |
主催 | 横光利一展実行委員会 |
協力 | 横光利一文学会 |
公益財団法人 日本近代文学館 |
新世紀の横光利一
輝きに満ちた自筆資料の数々
横光利一(1898-1947)は、第二次世界大戦前の日本においては、もっとも有名な小説家の一人であった。彼の文学については、これまで新感覚派時代のモダニズム文学の旗手として評価されることが多かったが、近年では、長編『上海』を中心とした東アジア全体の文学との関連や、アジア太平洋戦争の戦時下で書き継がれた『旅愁』におけるヨーロッパと日本との対比など、その研究の裾野が大きく広がっている。
世界各地で民族や宗教、文化の衝突による暴力が噴出している、21世紀の現在において、文化交流やナショナリズムの醸成など、横光利一の文学が格闘し続けた問題は、色褪せることなく今も問い返され続けている。彼の文学を通じて我々の”今”を考えたい。
(横光利一展実行委員会(文責:石田仁志・掛野剛史・中沢弥・松村良))
●展示内容
第Ⅰ章 モダニズム作家として
習作期から作家としての出発、新感覚派としての文壇での活躍を、アヴァンギャルド芸術運動の広い枠組みの中で捉えなおす。
第Ⅱ章 『上海』―東アジアとの接点
魔都〈上海〉を横光利一は、どのように描こうとしたのか。『上海』執筆に用いた資料を推定し、その実態に迫る。
第Ⅲ章 メディア・読者の中で
女性雑誌、新聞といった複数のメディアに作品を多く発表し、多くの読者に迎えられた流行作家としての横光を考える。
第Ⅳ章 『旅愁』―東西文化の中の作家像
『欧州紀行』『旅愁』の基となった新資料「欧州メモ」、渡欧中の行動などを通じて、〈日本〉、戦争という問題を考える。
第Ⅴ章 新資料―谷川徹三宛書簡
新たに存在が明らかになった谷川徹三宛の書簡16通などを通じて、横光とその文学の影響圏を捉えなおす。
特別関連イベント
千葉俊二氏講演(早稲田大学名誉教授)
3月16日(土) 横光利一文学会第18回大会 15:00開始 16:00終了予定
当館講堂 参加無料 定員80名
事前申し込み不要
新感覚派映画連盟第一回作品 「狂つた一頁」(衣笠貞之助監督)
弁士・楽士(ピアノ)付き上映会
(満席のため受付終了いたしました)
3月21日(木・祝) 14:00開演 15:30終演
当館講堂 入場料1000円 定員80名
同時開催
全国文学館協議会共同展示「3.11文学館からのメッセージ」
「震災を書く」展
*300円でふたつの展覧会がご覧いただけます。